なぜ経営のターニングポイントを考える必要があるのか?
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どんな戦略で自分のビジネスを組み立てていくのか。
起業するとき、それを考える必要があります。
もちろん、ブルーオーシャンのマーケットなら
旬で一番尖ったものを一番利益が出る値付けをして売れば良いのですが、
ほとんどのマーケットには業界の先輩やライバルがたくさん存在します。
そんなとき、冷静に戦略を考えるためには、
今後5年先、10年先、
自分が生きようとするマーケットをじっくりと観察してみてください。
そのマーケットは、5年後にはなくなってしまうかもしれません。
今扱っている商品は、1年後にはブームが去っているかもしれません。
私どもが身を置く会計事務所業界の事例をご紹介します。
もう20年以上前の話ですが、大きな会計事務所と小さな事務所が二極化している
札幌という地域に注目しました。
20年前の当時、同業の若手だった仲間と大きな事務所に連絡して、
よく見学をさせていただきました。
北海道は、明治時代になって開拓された地域であり、
そこに移り住む人は新しいものを受け入れる柔軟性がある人々で、
未来を具現化している場所だという仮説を立てたからです。
当時北海道で一番大きいと言われた、
池脇昭二先生の会計事務所で伺った話を今も覚えています。
時間が経っていますので、
私の不確かな記憶の話で事実と間違っている点もあるかもしれませんがご了承ください。
池脇先生の話では、先生も開業当初は、
業界の新参者でしたし、資金も人材もない。
会計システムの処理代金も負担が大きい。
そんな小さな会計事務所だったそうです。
処理を依頼する計算センターで、会計処理が一番安い飲食業にターゲットに当て、
札幌の飲食街を飲み歩きながら、値段設定もそれなりに安くして、
しらみつぶしに飲食店へ営業していったそうです。
資金はないし、優秀な人材もいない。
そこで経営基盤を築き、経営規模が大きくなった後は、
システム開発や規模の大きいお客様を狙うことにシフトしていった。
というお話を伺いました。
私は、池脇先生から教えていただいた話が、頭の隅にいつまでも残っています。
私どもSAKURA United Solutionは、
コンビニエンスストアに業種特化して経営基盤を築いてきました。
2019年2月の現在で、4000店舗ほどのコンビニエンスストアのお客様がおります。
コンビニエンスストアを始め、いくつかの業界特化で私どもは経営基盤を築き、
その後は付加価値展開だと、大きな戦略の展開を目指したのです。
もちろん、ある程度のシェアを押さえたからと言って、
経営がすぐに安定したわけではありません。
大きな不動産譲渡税のトラブルもありました。
当時はこれで潰れるかと思いましたが、
この事件の相談に乗っていただいた国税出身税理士のボス的な存在の方と知り会いました。
一つの会計事務所で、大きな相続税や譲渡税の判断をすることは
とてもリスクが大きいことだと気づき、ここにマーケットを感じました。
税務判断を各会計事務所から相談に乗る税務実務のシンクタンクを、
国税OBのお仲間をかき集めていただき、その先生と作りました。
それが、一般社団法人さくら税務実務研究所です。
このシンクタンクが業界一部で大変好評で評判になり、
私どものグループ名を「さくら相談ユナイテッド」に変えました。
そして今は、ベンチャー企業や海外企業にも視野を広げ、
グループ名を「SAKURA United Solution」としました。
日本の宝である中小企業、
社会に新たな価値を提供しようとするベンチャー企業、
世界進出を目指す日本の中小・ベンチャー企業、
日本進出やグローバル展開を目指す海外企業、
あらゆる企業の課題解決を徹底してサポートするという決意表明でもあります。
ユナイテッドにした理由は、様々なお客様の課題解決のためには、
どうしても弁護士先生を仲間に入れる必要があったからです。
しかし弁護士法からいうと、他の業界の組織と交わることは、
弁護士の独立性から言って非常にナーバスな問題です。
それで、グループという言い方を辞めました。
「アライアンス」「ユナイテッド」
という連邦経営で、仲間としてお客様の課題解決に一緒に対応しようという
仲間関係を作っていったのです。
国税OBや弁護士だけでなく、社会保険労務士、行政書士、中小企業診断士、
さらに財務コーチの専門コンサルタントもユナイテッドを構成しています。
私どもSAKURA United Solutionも、常に変化のなかにいます。
どのように経営基盤を築き、次のステージに進むのか。
このターニングポイントを決めることが、経営者の役割でありセンスだと思います。
私どもの実体験が、企業の皆様の課題解決のお役に立てばと思います。