なぜ比較する目と考える習慣を持つことが大切なのか?
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経営の答えは、現場にあります。
経営を科学的に観察し、比較する目。
経営を科学的に考える習慣を持つこと。
これらは、経営者にとって極めて大切なことだと思います。
サイゼリヤの創業者である正垣さんの研修会では、
研修後に決まってサイゼリヤで懇親会がありました。
その後、興が乗ると有志でマクドナルドに行き、
マクドナルドはどのような科学的経営をしているか、
分析・共有するトレーニングをよくしたものです。
これは「ストア・コンパリゾン」という手法で、
コンパリゾンとは何々と何々を比較するという意味です。
会社を比較するなら、「カンパニー・コンパリゾン」といいます。
この科学的なコンパリゾンの精神は、経営者にとって極めて大切な視点です。
なぜマクドナルドなのか?
それは、マクドナルドが最も経営を科学しているという正垣さんのご指導からでした。
スタッフが食事を運び、食器を下げるテーブル型レストランの運営から見れば、
お客様がカウンターに並んで注文し、
商品引き換えで会計を終え、食事をお客様が席まで持って行き、
食事を終えたら片付ける食器はなく、お客様がゴミ箱に捨ててしまう。
完全なOne Way、それもセルフです。
徹底的に作業が圧縮されています。
世界中でほとんど同一の商品を売ることをやってのけたマクドナルド。
そこには、様々な科学的視点があるわけです。
室内と室外の温度差が何度だと一番食欲が増すか?
学生街の店舗内装とビジネス街の店舗内装の違いは?
この店舗は作って何年目か?その頃のデザインは?
など、研修参加者は、様々な意見を言います。
そんな理由があったのか!
と互いに学び合うわけです。
このようにして、科学の目で分析判断するトレーニングをします。
ビジネスは絶対値ではありません。相対値です。
ベターはあってもベストはありません。
競争相手がいるわけですから、すべてベターな判断です。
ですから、コンパリソンが必要です。
世の中の事象に、正しい解を持つ人はいません。
比較し、その差分から真実を割り出していくわけです。
トレーニングを重ねると、
この居酒屋の席数は何席か?
客単価はいくらか?
客の回転数は何回転か?
ホールのアルバイトはどこの大学の学生なのか?
時給はいくらか?
当たっているかわかりませんが、思考してみる習慣になります。
常日頃から経営を科学的に分析する習慣を持つこと。
現場を冷静に見る目、比較する力を身につけること。
答えは全て現場にあります。