2022年入社式あいさつ ジョブ型就労移行へのチャレンジと副業解禁

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※本稿は、弊社代表の井上一生がSNSに投稿した内容を再構成したものです。

就社ではなく就職を

 

新入社員のみなさん、ご入社おめでとうございます。

入社当日にこんなことを伝えられるのは、少々刺激的かもしれません。

実は、毎年する議論があります。

「新卒採用」という、日本的商慣行についてです。

新卒採用は、定期採用です。インターンシップ経由の採用以外、これをやめようかと毎年考えます。そのため、今日入社されたみなさんは、新卒採用の最後になるやもしれません。

この「新卒入社」という言葉は、正確には就職でなく、「就社」の意味です。今のみなさんは、まだ素材の段階です。この後、次のステップに進みます。

 

それは、「なにを持ってプロフェッショナルになるか?」

「手に職」という意味で、本当の「就職」をしなければなりません。世の中は今後ますます、メンバーシップ型雇用からジョブ型就労に移行します。まさに、このジョブが「職」にあたります。

 

終身雇用制度はすでに幻想

日本の高度成長期では当たり前だった終身雇用制度は、すでに過去の遺産であり幻想です。

生涯をひとつの会社に捧げようという心意気は素晴らしいところもありますが、就社人材は淘汰されてしまうでしょう。

今週の、私の経験を申し上げます。

「ぜひ面接してほしい。34歳、既婚1歳児のいる人物がいる」と、普段お世話になっている方からご紹介があり面接をしました。

私は履歴書を見て、卒倒しそうになりました。該当しないはずの欄に〇がついている。自己紹介の文書が、途中で終わっている…。

その方は、超難関高校、大学を卒業されています。私は、子どもがいる家庭持ちの人が、こんな安易な心持ちで転職を志すのかと厳しいことを言いました。

長年経験のある人材ビジネスの領域であれば、結果を残せるだろう。その職で、併せて社労士資格を取ったらどうでしょうかとご提案したところ、

「私は御社に入れば、税務のプロコンサルになれると考えて応募したので、それなら辞退します」と。

 簿記を学ぶチャレンジもしていないのに、突然税務コンサル。

 あまりにも安易で甘い考えです。

 

実は、3月頭に入社していただいたメガ銀行出身の方がいますが、約1ヶ月で辞めていただきました。

弊社のビジョンや理念、仕事のスピード感にミスマッチがあり、双方のためにならないという結論に至ったためです。

 かつては憧れの就職先であったメガ銀行でも、社員を終身雇用などできないのです。

 みなさんは、「就社」で止まってはなりません。それでは、いずれ世間が見捨てます。

 

手に職をつけた就職人財に

 

世間に見捨てられず、社会に必要とされる人財をぜひ目指してください。

 「就社人材」になってはならない。

手に職をつけた「就職人財」にならなければ、会社はもう守ることはできません。

なぜなら、会社も人も環境対応できなければ退場させられるからです。

最近、ある上場会社の方と会食しました。その方は、同業のリーディングカンパニーから転職した方です。彼の話はこうです。

「当社(上場会社)と前職のリーディングカンパニーとを比較して、開発スピードや成長スピードには4倍の差がある。

そして、それとは別の10年前に創業した後発の同業他社が、この業界のシステムの機能、業界評判、人気を圧倒している。当社は、10年後存在するかわからない。偽らざる感想です」

進化論で知られるダーウィンは、「強いものが生き残ったのではなく、しなやかに変化対応できたものが生き残ったのだ」と言います。

時代の変化に対応できなければ、生き残ることはできません。

  

スカウトされる人財になってほしい

 

私は、毎年新入社員のみなさんに伝えていることがあります。

「他社にスカウトされるような人財になりなさい。スカウトの条件は、給料2倍です」

「会社のために仕事をするな。自分のために仕事をせよ。それが会社のためであり、社会のためになる」

この言葉を信じてくれた新入社員がいました。7年間勉強して会計士試験に合格し、今年2月に大きな監査法人に転職しました。

「井上代表の言葉を信じて良かった。給与は、2倍には届きませんでしたが笑」

と、彼はメッセージをくれました。私たち会社側は、みなさんがいつまでもいてくれる会社になるように努力します。労働条件を改善します。

みなさんと私たち経営幹部の、純粋かつ健全な競争です。

  

プロの時代を見据えた「ジョブ型就労」への移行

 

私が考えるキャリア形成の理想像は、以下のとおりです。

 ①     就社→新卒採用、メンバーシップ型雇用。「手に職をつけて」②へ

②     就職→ジョブ型就労。リーダーシップを認められ③へ

③     再び就社→エグゼクティブに

手に職をつけてスカウトされ、他社や他業界をたくさん知っていただきたいと思います。そして、また戻ってきてほしい。

エグゼクティブという形でも良いでしょうし、業務提携などのアライアンスという形でも良いでしょう。なぜなら、私たちはユナイテッドだからです。

 

「エグゼクティブ」という言葉の語源を知ってますでしょうか。

 execution(名詞)

名詞のexecution(エクスキューション)「遂行、実行」「処刑の執行」の意味

 エクゼキューションには、「断頭」という意味があります。つまり首を切るということです。

エグゼクティブの本意は、人をより抜く人のことです。不用な人は適職に移ってもらうのです。

 

・メンバーシップ雇用され…会社に入る。就社する。トレーニングする。

・ジョブ型就労に移り…知識、経験を積み、真の「就職」をする。

・その中から、エグゼクティブの立場になるため、「就社」に復帰する。

 

現行のエグゼクティブは、ジョブ型雇用のメンバーの中から次のエグゼクティブ=リーダーをより抜く、また、付いて来れない人は、別の適職へ行ってもらうということです。

つまり、断頭。辞める判断をさせるというエクゼキューションをする。だからエグゼクティブなのです。

 私たちがロールモデルにしているエムエーシー社はまさにこのこと。間引き=エグゼキューションをやっています。

また、私が尊敬するジョブ型就労のお手本である外資系プロ生保営業の世界も、まさにロールモデルの一つです。

 

私の将来のイメージは、

就社→見習いやスタッフワーク10%

就職→ジョブ型就労は80%

再び就社→エグゼクティブは10%

 そんなイメージです。

ジョブ型就労移行へのチャレンジ第1弾「副業禁止規定解除」

 

ジョブ型就労移行へのチェレンジを、代表として宣言したいと思います。

その手始めとして、グループ内の複数企業就労を認めます。グループ内企業2ヶ所以上から給料をもらう。

あわせて、事業経営者になってもらう修行として、ホームページやブログ、デジタルマーケティングに必須のライティングを学び、ライターとしての受注をお願いします。

ライティング講座については、顧問の中島さんや日本放送作家協会のさらだ理事長にお願いしてみようと思います。その方々からライティングのてほどきをしてもらってください。

ぜひ、グループ内の複数の企業から給料をもらうようになってください。またマーケティング部門やBPO部門からライティングの依頼を受けるライターさんとしても、個人事業主になってください。

そうすると、「給与所得+事業所得」で確定申告が必要になります。確定申告で、個人で仕事のために買った本やパソコン、Wi-Fi、家賃の一部が経費で落ちるようになります。

これは、副業禁止規定解除第1弾です。ジョブ型就労移行への私たちのチャレンジなのです。

 

※2022年4月1日の入社式より。

今年は新卒5名が入社。うち、インターンから2名。即戦力。

在宅のBPO部門は、今年に入って22名参加。海外在住者や、社労士資格者も。

グループ全体で230名を超えました。

入社式は、オンラインで全支店配信。